その後(2)

新しい治療法について

 はじめに言っておくが、これは全く新しい治療法ではなく、インターフェロンを使った治療の1つである。そして、この情報は友人から「読売新聞に新しい治療法が載っていたよ。」という電話があり、調べたものである。以下、Yomiuri On-Line/医療ルネッサンス(2000年12月16日)から得た情報である。

「リバビリン併用療法」
 抗ウイルス薬のリバビリンをインターフェロンと同時に投与する方法で、インターフェロン単独では効果の薄いウイルス型やウイルス量の多い患者にも期待できるということだ。

「ペグインターフェロン」
 改良型のインターフェロンで、体内にとどまる時間が長くなっている。今までのインターフェロンは、効果が長続きしない為に連続投与が必要で、そのために副作用をきつくしていたことを考えれば非常にありがたいものである。

 ただし、上記の治療法が治療法が実際に使われるようになるには、まだ数年の月日が必要だということだ。(「リバビリン併用療法」は2001年12月に使われるようになった。)
 

 もう1つ、同(2000年12月12日)によると、インターフェロンの「リバウンド療法」というのもあるらしい。
 一般に、インターフェロンを投与すると、いったんウイルス量が減ったあと、リバウンドし数ヶ月後には元の量近くまでもどるという。今まではここで、治すのではなく「悪化を防ぐ」方向に治療方針を変えるしかなかった。
 ところが、リバウンドしたウイルスがまた急激に減る時期があるそうだ。そのままにしておくとまた増えてくるということだが、その急激に減った時期に再度インターフェロンを投与すると、完全にウイルスを退治できる可能性があるらしい。


 私の場合、自分のウイルス量については、インターフェロン投与前に極少ないと聞いていたが、数値としては知らされていない。また、治療後も、ウイルスが発見されたとは聞かされたが、どの程度の量なのかは分からない。増えているのか減っているのかも把握していない。リバウンドがいつのことなのか不明なのだ。
 GOT、GPTに関しては、前にも書いたように投与中激減し、終了後4ヶ月は上昇傾向にあったが、また減って正常値を示している。
 いずれの治療にしても、GOT、GPTが正常な場合はインターフェロンの適用にはならないのではないかと思う。
 ということで、私とウイルスとの付き合いは続く。                     (2001.1)


新しい治療法について2

 インターフェロン治療後、ウイルス自体は消えなかったものの肝炎は落ち着いており元気に過ごしている。普段、病気のことを考えることもないが、ふとウイルスのことを思うと気が重くなったり、検査をすれば結果を聞くのがいつも怖いというのは相変わらずである。
 
 そんなとき、掲示板に新しい情報の書き込みがあった。大変嬉しい書き込みだった。それは日本経済新聞(2001.02.21)からの情報だった。
 2つの新しい試みである。


「JTK−003」・・・JT(日本たばこ産業)
 これは、C型肝炎ウイルス自体の増殖を抑える医薬品で、現在国内での第一相臨床試験を始めたところという。C型肝炎ウイルスが増殖するときに必要な「ポリメラーゼ」という人体内の酵素の働きを阻害するということだ。

「インターフェロンの効果を予測する新検査器具」・・・ジェー・ジー・エス
 C型肝炎患者の遺伝子を調べ、インターフェロンの効果を投与前に見極める監査器具で、今秋実用化とのこと。インターフェロンは投与する患者により効き目が違うためで、遺伝子レベルでの体質さにより医薬品の量や種類を決める「テーラーメード医療」につながるということだ。


 現在ウイルスがおとなしくしている状態であるが、活動を始めたときに「JTK−003」は大いに期待できそうだ。

 また、自分がインターフェロン治療を経験してみて、その副作用から、体質体格による個人差というものに強い関心をもっていたので、新検査器具には期待が大きい。       (2001.3)


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再投与検査数値