その後(1)

12月8日

 どうも、朝起きたとき、疲れが取れてなくて頭痛がする。今日1日ダメかなと思ったけど、どうにか家事をこなす。
 天気がよく気持ちいい。体調はまだ良くない。

12月13日

 受診日。ウイルスは陰性。GOT、GPT共正常範囲内。

12月18日

 昨夜は、1度も目覚めず眠れた。あたりまえ?治療中、眠れず安定剤を飲みつづけていたけど、終了と同時にきっぱりやめたら寝付けないことが多かった。

*このあたりから、ほぼ普通の生活になっていった。味覚も普通に戻ってきて、それが一番嬉しかった。そして、新年を迎える。

1月12日

 内科に行って、またショックを受けて帰る。今度は貧血だ。ひどい鉄欠乏性貧血で、薬では間に合わないので、注射が必要とのこと。ほっとしたのもつかの間、またもや通院生活。

1月24日

 病院で、肝機能検査。ウイルスの結果は、2週間後。GOT、GPTは良好。
 調子いい。ただ、最近になって、髪の毛が大量に抜け出したのが気になる。髪の毛への副作用が始まったのかな。

2月7日

 大ショック。
 インターフェロンの効果なし。ウイルス復活。
 C型肝炎とは、一生の付き合いか。

 結局、1月24日の段階で、一度はなりを潜めていたウイルスがまた私の体の中に姿を現していたのだ。2月7日の病院帰りの電車の中で、空しさに襲われたのを忘れることができない。
 もともと、治癒率30%と知っていた。しかし、投与後すぐにウイルスがいなくなっていたという事実から、自分には絶対効いているという思いがあった。副作用がきついほどよく効いているということも耳にしていたし、自分は大丈夫と信じきっていたのだ。
 ウイルスが復活したころから、髪の毛が抜け出したと言うのも悲しい。
 貧血だって、副作用で食べるもの全てがまずくなっていて、食べられなかったせいだ。
 ウイルスは消えず、副作用は残るという結末。


今回の治療から

 インターフェロン治療は、きつい副作用を伴う治療である。
 身体的なものだけでなく、うつの傾向が強く出る。
 私の場合、そのきつさのため、当初の予定より、薬の量も減らし期間も短くしてしまった。これは、医師の判断であるが、少々悔やまれる。自分がもっと、我慢強かったら・・と。
 副作用には、個人差がある。そして、先に書いた私の疑問。体格による投与量の問題。これは、ぜひ考えてもらいたい。
 そしてもう一つの問題。高額医療であること。そのため、再治療には保険が利かないことになっていた。一度では効かなかった場合でも、再治療で効くこともあるという。(現在では、再治療に保険が利くようになっている。)

 では、私はどうなったかというと、ウイルス復活後、GOT、GPTがまた上がり始めたので、かなり警戒していたが、その数ヶ月後から、下がり始め正常値を示している。つまり、ウイルスを持っているが、肝炎を起こしていない状態が続いているということだ。毎月1回の肝機能検査を継続し、様子を見ている段階である。
 副作用もおさまり、髪の毛も復活し、貧血も改善し、1度激減した体重も治療後しっかり増えた。(あまり嬉しくないくらいだ。)

 今後、私が再治療するようになるかどうかは分からない。が、もしするなら、今回の治療の経験を生かせたらと思う。
 インターフェロン以外の治療法の開発も考えられる。これについては、資料が手に入りそうなので、後日レポートするつもりだ。

もう一つの決断
 
 私の場合、仕事に復帰する体力は回復したといえる。 C型肝炎ウイルスを持って、普通に働いている人はごまんといる。(何人いるかは知らない。)しかし、私はもう走り続けるのをやめた。ゆっくりと、自分や家族のことを考えていく人生を選んだ。(ここが、肝心なところなのに、どうしても適切な表現ができないので、あっさり書いた。)
 そして今を楽しんでいる。
 

おわりに

 今回、自分の日記を公開してみて、いろいろ反省している。
 どうしても、独断的になってしまい、自分は悲劇の主人公だ・・・みたいなところも多々あって恥ずかしい。
 もっと、つらい思いをされている方は大勢おられるだろう。
 こんな日記を最後まで読んでくださった方、ありがとう。                         


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